うつ病は全世界の人口の5%が罹患していると推測されている。米国ではうつや不安障害はすべての世代でよくある疾患とされている。精神心理学的アプローチと投薬がスタンダードな治療方法となっている。それに加え、精神疾患のみならず精神をよく保つという目的のためにも栄養療法の介入も近年では重要視されている。
栄養心理療法として食の質とメンタルヘルスとの関係性が立証され始めている。近年の研究報告では食事内容によってメンタルヘルスの改善のみならず精神疾患の症状軽減にもつながるとされている。
2022年のメタアナライシスでは17の研究結果で加工食品を摂取する群ではうつ病や不安障害の発症がオッズ比1.53倍多かったのに対し、果物や野菜摂取が多かった群ではメンタルヘルスの改善が認められた。 加工食品を減らし抗酸化物質リッチな生鮮野菜果物の摂取がメンタルウエルネスを改善させる一方、規則正しい食生活もまたメンタルの問題の予防となる。食事に含まれる栄養素と食生活パターンの両方が重要視されている。
病理性化学的には原因が特定されていないが、ミトコンドリア機能を高め食の質を改善することてうつ症状の軽減の可能性がある。181人のダブルブラインドRCTではNAC(Nアセチルシステイン)のみ、NACと栄養療法、プラセボでは違いを認めなかった。ミトコンドリアサポート栄養素は、炎症食の影響を軽減している可能性を研究者は示唆している。
12週間のDHA1250mg/日内服とコーン油の比較試験では認知機能の差は認めなかったが感情の安定は認めた。
地中海食とうつ病リスク軽減との関連性を受けて、食生活の改善はうつ病改善の可能性についても研究介入されている。2017年の2大研究では、地中海食がうつ症状を軽減したとの報告がある。そのうちの1つの研究では食生活が乏しい被験者のみを集め研究を行い3ヶ月間の食生活改善後、32%の被験者にうつ症状の改善が認められた。
機能性医学ではカスタマイズされた栄養介入が慢性的なメンタルヘルスかいえzんに必要と捉えている。患者のライフスタイルとバランス不良な部位への介入を検査によって知ることが必要である。Elimination DietやMitochondrial food planは脳神経の健康と炎症軽減食として参考にすると良いでしょう。→別記事でご紹介します。
食生活の改善は多くの人、特にメンタルに問題がある人にとってはチャレンジであるがそれによって得られるベネフィットは計り知れない。
精神科疾患と診断されてなくてもメンタル落ちてるな、て時はまず食事を見直してみるのが良いですね。
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Shie