抗加齢医学会で発表「筋肉アンチエイジング」
基礎編その3
今日のお題はこちら↓
1.加齢による筋肉の変化
2.筋肉の老化
1と2は似ているようで違うんです。
では、さっそく見ていきましょう!
1.加齢による筋肉の変化
影を見ただけである程度年齢の推定ができますよね。
人間の体の構造上、加齢と共に皆同様に老人姿勢になっていきます。
このしなやか・固まっているという表現は筋肉だけでなく靱帯、関節にも言えることです。コラーゲン線維が硬くなり組織の弾力がなくなってくる=拘縮(こうしゅく)といいます。
先ほどの”老人姿勢”になっている理由として、人間の体の構造上筋肉の付き方が均等ではないこと、普段使っていない筋肉はどんどん弱く縮んでくることから、日常生活だけだと萎縮しやすい筋肉↑・拘縮しやすい靱帯↓はイラストのようなパターンとなる傾向にあります。
リハビリ科で寝たきりの方を多く診ましたが、ベッド上安静が長く続くと
上のスライドの靱帯がかたーくなり進行したケースでは体育座り状態のままベッドに横たわっている、という方もいらっしゃいました。若い人でも不良姿勢が続くとそのまま固定化して老人姿勢にまっしぐらなので自分の姿勢は日々チェックすることをおすすめします。
2.筋肉の老化
30代以降は日常生活を送っているだけだと筋肉量はどんどん低下していきます。食事内容、ストレス、運動量によっても変わりますが教科書的には
以下のように言われています。
以前は年寄りは動かない方がいい、とか病気や怪我の後のリハビリは発症後数週間してからという時代もありましたが、
安全性を確認できたらなるべく早期に筋力を使う、というのが今では常識となっています。
休みの日に1日ソファでゴロゴロしながらゲームをしたら筋肉は1年分歳をとる、ということ。。恐ろしいですね。
外からは皮膚で覆われて中身の見えない筋肉、ではその質は?
というと
私は形成外科なので手術で日々患者さんの筋肉を触らせて頂いていますが
年齢(体内年齢)によって皮膚だけでなく筋肉や脂肪の質も全然異なります。良い筋肉は水々しくて弾力があり、質の低い筋肉は線維質で弾力性がなく硬くなっています。年齢と共に筋肉自体の変化だけでなく、筋肉が脂肪変性といって脂肪成分や線維成分に置き換わってきてしまい、同じ運動をしても筋力も筋肉量も増えにくくなります。
まとめるとこんな感じです。
筋肉のアンチエイジングが必要、て感じませんか・・・?
筋肉量の低下による病態は
”サルコペニア”
といい、近年日本をはじめ高齢化の進む国々で問題になっています。
次回はサルコペニアについての情報をシェアします??
本日もお読み頂きありがとうございました!
Shie