間欠的断食実践ガイド3:種類とカロリー制限との違い

 

断食とカロリー制限共に様々な種類があることが報告されています。それぞれの目的に応じて適した方法を選択することが成功への鍵となります。本稿ではファスティングの最新情報と共にそれぞれの内容について概要をご紹介します。

 

断食の種類

1.Prolonged routine fasting"(長期間の定期的な断食)
  • 一定の期間を定めて実施する比較的長い断食を指します。これは通常、24時間以上の断食を定期的な間隔で行うものであり、数日間に及ぶこともあります。この方法は、体内のエネルギー代謝を調整したり、特定の健康目的(例えば、脂肪燃焼の促進や細胞の自己修復であるオートファジーの活性化)を達成するために利用されます。(例:週に1回の48時間断食、月に1回の72時間断食)

ただし、長期にわたる断食は個々の健康状態や生活習慣に影響を及ぼす可能性があるため、医療専門家の指導のもとで行うことが推奨されています。

2.宗教的断食:
 
 

各宗教に準ずるのでここでは割愛します。

3.Intermittent Fasting"(間欠的断食)

食事をする時間と断食する時間(12-48時間)を定期的に繰り返す食事法。何を食べるかよりも「いつ食べるか」に焦点を当てており、体内の代謝リズムを整えたり、健康改善や体重管理に役立てたりすることが目的です。

代表的な間欠的断食の方法

  • 隔日断食(Eat-Stop-Eat法週に1~2回、1日おきに断食日を設ける。断食日には水と電解質のみ摂取可能
  • 時間制限断食:Time-Restricted Eating"(時間制限食)は、1日の食事を特定の時間枠内に制限し、その時間外では食事を摂らない断食法食事時間(Eating window)を制限する断食法。
  1.  一日一食(One Meal a Day):24時間の間に1回だけ食事を摂るスタイル。この食事の時間帯にはカロリー制限が含まれる場合もあり。

  2.  16:8メソッド:16時間断食し、残りの8時間で食事を取るという比較的ポピュラーな断食スタイル。

  3. 14:10メソッド:14時間の断食と10時間の食事時間を組み合わせます。16:8よりも制限が少ないものの、同様の健康効果が期待できる方法。
  4.  12:12メソッド:24時間を12時間の断食時間と12時間の食事時間に分けます。最も柔軟性があり、初心者にも取り組みやすい断食方法です。

 

カロリー制限の種類

1.間欠的エネルギー制限:

Intermittent Energy Restriction"(間欠的エネルギー制限)は、通常の食事とカロリー制限を交互に行う食事法。これは、食事量やカロリー摂取を一時的に抑え、その後通常の食事に戻すことで、持続的なカロリー制限の代わりに減量や健康効果を目指す方法です。

  1. 5:2ダイエット:1週間のうち2日間だけカロリー摂取を500~600 kcalに抑え、残りの5日間は通常の食事を摂る方法。
  2. 隔日エネルギー制限:1日おきに低カロリー食(例えば1日の摂取カロリーを通常の25~30%に抑える)を行い、その他の日は通常の食事を摂る方法。
2.長期的エネルギー制限:

?長期間にわたり継続的にカロリー摂取を減らす食事法。数週間から数か月以上の期間にわたり、通常のエネルギー摂取量を20~40%程度減らして行われることが一般的だが適応は限られる。

3.Fasting Mimicking Diet"(ファスティング模倣食):

断食の生理的効果を模倣しつつ、少量の特定の栄養素を摂取する方法。この食事法では、体に「断食している」と認識させながら、実際には少量のカロリーを摂取することで、完全な断食よりも体への負担を軽減する。

  • 主な特徴
  1. 低カロリー:通常、数日間にわたって1日あたり約700~1100kcalのカロリー制限を行います。
  2. 低タンパク質、高脂肪:タンパク質は低めに抑え、主に良質な脂肪や少量の炭水化物を摂取します。
  3. 断食に似た代謝効果:完全断食のようにケトン体の生成やオートファジー(細胞の老廃物処理)を促進しますが、栄養不足のリスクを抑えます。
  • 頻度:

通常1か月に1回、5日間連続で行う頻度が一般的。これは、断食による生理的な効果を得ながらも、定期的な食事摂取のリズムを保ち、栄養不足や筋肉量の低下などのリスクを最小限に抑えるためです。

頻度や期間は個人の健康状態や目的により調整されることがあり、医師や栄養士の指導のもとで適切に行うことが推奨されています。この食事法は、特に糖尿病やがん予防、抗老化などの健康効果が期待されています。

まとめ

カロリー制限と断食にはそれぞれの違いと共通点があります。

間欠的断食だけでも、期間や最大カロリー摂取量の違いがありますが、すべての形式において、カロリーを制限するか、完全に避ける期間が含まれています。

さまざまな断食方法には、オートファジーやケトーシスといった共通の作用メカニズムがあり、動物実験や試験管内の研究では、断食、カロリー制限、時間制限食がオートファジーとケトーシスを増加させることが示されています。最近では、人間を対象にした研究でも同様の結果が見られ始めています。

どちらも自己判断で行わず、各個人の体質や状態に応じてかかりつけ医によって選択する必要があります。

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